サカナトビート 寿司職人の休日

旬の食材が知りたいし休日も舌鼓を打ち鳴らしたい

長崎で大漁の天然真鯛、埼玉の我が家にも到着してくれるとは!日本の物流に感謝!鯛めし、鯛の白ワイン蒸しで西日本からの春の便りを先ずは味覚で感じてみました!

2022.3.17㈭ 目ぇショボショボ、鼻ズルズル。気温の上昇と共に飛ぶ花粉の量も増えてくるという、アレルギー持ちの人間には辛い季節。かく言う私もヒドイ花粉アレルギーでして、見かねた妻の勧めで焼いてきました鼻の中。半年以上前、夏の話だけどね。鼻の内側の花粉が付着してアレルギー反応をおこす部分をレーザーで焼いてしまうという、文面だけだと何とも乱暴な治療法。効果は、アレルギー反応の軽減と鼻の通りも良くなると。職業柄香りには敏感でないといけないし、一度焼いてしまえばハウスダスト等にも反応しにくくなるのだから良い事づくめじゃん。術後2~3日はちょっと辛いというので夏の長期休暇を利用してうまくやりました。結果は...やって大正解!いつでも鼻がスースーに通ってるし(という事は以前はいつでも鼻詰まり状態だったのか…)メシもうまいうまい。はやくマスクを外して春の空気を思い切り吸い込みたいぜ~と思っていたら、あれ、目が超かゆい⁉そう、効果があるのは鼻だけ、目はしっかりと例年通りのショボショボ加減で過ごしている今日この頃なのでありました。

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王様の風格です!

3月は二人娘のうちの下のチビの誕生月。加えて実母、義母も3月。チビは来週で小学校卒業だしこいつはめでたい事ばかりだ、めでたいめでたい、というわけでなのです!長崎大漁、とはSNSで周知してたんですが、埼玉までしっかり来てくれました!今回も市場ではなく大手スーパーでの購入です。1.4~5㌔の天然物が頭もウロコもついた状態で、しかもお手頃価格で発泡スチロールに並んでいてちょっと興奮海の神様漁師さん、各方面の業者さんに本当に感謝です。

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綺麗な身です

値段的にさすがに、ブリブリの刺身用!という訳ではありませんでしたが、そこは昔から言われている「腐っても鯛」。いえモチロンこちらが腐っていたわけでは無く、刺身用ではないというだけで加熱調理用としての鮮度に全く問題はありません。むしろ加熱用ならば上々、前述しましたがウロコびっしり、血合いもエラも赤が鮮やかで臭みも出ていない、どんな調理しても美味しいやつです。凄いぜジャパンミート

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鯛の良いところ、他の魚と違うところは「お頭」「アラ」も主役になれることでしょう。他の魚と何がそんなに変わるのか、持ってる旨みが段違いです!卸し身は当たり前ですが、外した中骨、腹骨とそこに付いてる白い脂、カマ部分、ゼラチン質な目玉周りと少なくない頬周り。どの部分もしっかり旨みを持ってくれている印象です。鯛を調理するときはどの部分も余すことなく旨みを堪能し尽くしたいものです。

鯛の白ワイン蒸し

  • 卸し身に塩をする。皮目、身、両面にうすく20分。タンパク質同士を結合することで脱水、それ以上の成分の流失を防ぐ保水の効果の為の塩。塩味をつけているわけではない
  • 20分後塩を洗い流しペーパーにくるんで水気をとる
  • 強火でよく熱したフライパンに油をひき、皮目を上にした鯛を置く。
  • しっかり塩コショウをふり、下にした面が白くなったら白ワインを多めに振りかけ蓋をして弱火にする。
  • 蓋をして弱火で5分弱蒸し焼きにしたら火を止める。
  • 小さいフライパンでオリーブオイルを煙が出るまで熱し、蒸しあげた鯛の皮目に注ぎかける。

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レストランか

お好みの焼き野菜や蒸し野菜を同時に仕込んで添えればほぼ店ですな。バリエーションとしては、ごま油白髪ねぎにすれば中華風になるし、水菜や白菜を一緒に蒸してぽん酢で食べても美味しいですよね~。鯛なら間違いなし!

鯛めし

  • 半分にした頭、卸した後の骨、腹骨、カマ、等に多めの塩をかけまぶし30分置く
  • 30分後塩を洗い流し血合いとうろこを軽くとる。流水に5分さらす
  • さらした後魚焼きグリルでしっかり焼く

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こんがりと
  • 鍋に水、昆布、酒、焼いたアラを入れ強火にかける。

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  • 沸騰してきたら中弱火にしてアクをよくすくう。10~30分こまめにアクを取りながら出汁を煮出す。
  • 目の細かいザルで漉す。出汁、ご飯には骨やウロコは絶対に入れたくない

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良い出汁が取れました!
  • 醤油、みりん、塩等で出汁に味を付ける。味の目安は丁度良いすまし汁ぐらいだと上品な炊きあがり。チョット濃いぐらいでおにぎりにして海苔を巻いて美味しい。
  • 出汁、ほぐし取った鯛の身、ネギ頭、生姜の皮でコメを炊く。

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鯛の脂でご飯にツヤが…

コメを炊く時の出汁の分量は悩みどこ。多めの出汁に先に味を付けてしまい、分量分だけ取ったら残りはそのまま汁物に転用するのが無駄が出ないかな。コメと出汁を一緒にしてから醤油やみりんを足すと最終的に水分が多くなりベタついたご飯になりがちでは。炊くお米の量を最初から決めて、例えば5合炊く予定なら180㏄×5=900㏄なので煮詰める分も入れて1500~2000㏄が適正なひく出汁の量でしょうか。出来上がった出汁全部に味を付けて900㏄だけ取る。残りはわずかな量になるはず。多めに引くといっても薄い出汁になってしまってはつまらないもんね。

炊きあがったらネギ、しょうがや上の写真では一緒に炊いた鯛頭等を取り出し、よく混ぜる。ほぐした身もそうですが、茶色のおこげ的なモノが底や側面についてたりして、それが全体に行き渡ると味の深みが一段増します。

イチご飯にかける手間としては主婦にはハードルが高いよね、鯛めしは。私のようにたまにしか作らない人間が理由付けてやればいいんです。

今回も晩酌と晩餐の充実は果たせました!みんな笑顔、私もお酒が美味しかった!

皆様にも幸が訪れますように~~~