サカナトビート 寿司職人の休日

旬の食材が知りたいし休日も舌鼓を打ち鳴らしたい

まだ7月も半ば前・・・なのに早マツタケの御成り~ 今が旬の2大高級チビッ子寿司ネタや青魚達も活き活きです

2022.07.14㈭行ってきました東京豊洲

松茸リサーチ

先日お客さんから「一人7万円で松茸コース食べてきた」といわれ、今回は松茸リサーチでの訪豊。ほんとに出てやがる、松茸殿、いや松茸様ですか。

実はそんなに高くない

この光景がまさかこんな時期に見れるとは

8月には出回るものではあるんです。そう考えれば2週間前か~。梅雨明けと猛暑の順番もおかしかったし、今年は色々な物の流通が乱れそうですな。このブログを見返してみれば、去年は出はじめが遅かった事がうかがえます。そして値段は落ちなかった。さて今年はどうなることやら。

新子と新イカ

新子

イカ

2大高級チビッ子寿司ネタとは新子イカの事でございます、お客様。

2なのにチビッ子とはこれ如何に、いや~かわいいのは名前見た目だけ。

値段は...新子は落ち着きつつありますが、それでも高級白身以上の㌔単価…。勤め先でも仕入れましたが、0.5㌔で45匹入り。5枚付けで1貫1200円いただきました。大きさのイメージとしては、1匹が手指の第一関節くらい。メダカですよまるで。

イカは、出始めなので値段がえぐいです。本日もし間違えて銀座の寿司店に行き、間違えてこのイカを食べてしまったら大トロと同じかそれ以上のお会計が付いても文句は無しです。仕込むのも大変なんだよね、この子たちは。こちらの大きさも先の新子と同じくらいです。こちらも2~3枚付けで1貫でしょう。

お客さんのウケがいいので楽しく出来ますが。

子肌 アジです

イワシ

夏といえば青魚

新子の時期は実は子肌も抜群に旨いです。理由は分かりませんが昔からそうです。鯵、イワシも脂バッチリ。魚体の大きさと脂ノリが比例しないのも不思議なんですが、片身で寿司1貫の大きさのイワシが脂ノリノリだったりします。

 

久々の市場でしたが初物に出会えてラッキーでした!

今日の市場も楽しかった~

皆様にも幸が訪れますように∼∼∼

2022.6月もあっという間に第四週。初夏の高級寿司ネタ「新子」の情報を求めて豊洲市場に行ってきました~

2022.6.24㈭行ってきました東京豊洲。GWぶりです。この日の目的は「新子」の入荷状況を見ておく事です。

【新子とは】

新子とは、江戸前寿司の代表的なネタである子肌の幼魚。

foodslink.jp

大きさなど基準があるようですが、重要な事は「新子が出てきた」ということです。

【とある寿司店で】

銀座のとある寿司店でお得なランチを食べに行った時の事。お得といってもそこは銀座、一人前3000円の寿司盛り合わせを食べ終わった後「新子入荷しました」の情報を幸か不幸か聞いてしまった。せっかくだからと1貫だけ新子を注文してお会計が・・・8000円!新子が1貫で5000円、ランチの1人前より高かったというエピソード。実際の私の経験談ではなく、誰かが話していたのをそのままネタとしてこの時期によく使わせてもらっています。

【なぜ高い?】

単純に仕入れが高いです。と言っても出始めの2週間位ですが。今年2022年の私の元に届いた初めての新子情報は6月13日、11万円/㌔でした。

一緒に写っているのはボールペン!

1㌔11万円、上にあげた物はおそらく100㌘1万1千円ですね。ざっと見たところ30~50匹位でしょうか。間を取って40匹だとすると1匹275円。それを寿司1貫に4~6匹分つけて握るわけです。そうすると1貫の原価が1100~1650円ですので、1貫5000円というのは暴利でもなんでもなく適正価格と言わざるをませんね~。ちなみに11万円/㌔は私の知っている限り、初値としては安い方18万/㌔というのが何年か前にあったはず。

【この日は残念ながら…】

6/13日に初入荷の1報が届いたあと音沙汰がなく、気になっていたので見に行ったという次第でありますが、6/24は市場の中に新子の姿はありませんでした😢1か所だけ手書きの値札で新子の文字を確認しましたが、箱の中には氷とその手書きの値札のみ、現物は無しです。ほんとうにそれだけの入荷だったのでしょう。

【市場はすっかり夏モード】

お目当ての新子には出会えませんでしたが、すっかり夏の顔ぶれに替わった魚達を見ることが出来ました!

実は新子が出る時期というのは、子肌も良くなります。サイズ、鮮度、脂ノリがばっちりの子肌がたくさん並んでいました。

キラキラ~

その他、一番グッと来たのは天然のシマアジかな。玄人面したいんです、寿司職人は。シマアジは養殖物がほとんど。天然はこの時期だけで、養殖物のように脂が乗っている訳ではなくサッパリしているんです。食べ比べると、養殖物の方が味もあったりして天然よりも好まれたりして、そのなんとなく寂しい存在、それが天然のシマアジ

イサキと天然シマアジ

上の写真イサキもあまり知られていませんが養殖の物を皆が美味しい美味しいと喜びます。

素晴らしいサイズのアイナメ

出水 イズミと読みます、鹿児島県

大サイズのカマス

青果も果物も夏模様でした!写真は無いけど各種高級ブドウや桃糸瓜や赤栗南瓜


こうして改めて書き起こすと、ああ、夏が来たんだな~としみじみです。

個人的にちょっと悲しい弔辞があった連休でしたが、明日からも精一杯生きてゆきます。

皆様にも幸が訪れますように~~~

鮮度と質が抜群の黒ムツとウマズラハギが近隣スーパーに!職人としてより美味しく仕上げます!

【最近思う事】

2022.6.22㈬気温が上がりチョクチョク夏日になる日も。お店で取り扱う魚達も夏の顔ぶれに替わってきてますが、最近は市場に行けておりませんな~。コロナ以前に戻りつつある日常に忙殺されて…いる訳では無いのですが、何かと用事が入りまして豊洲物理的には遠い存在になってきてます。まあいいさ。豊洲関連の情報はSNSを通じて入手する事も出来るし、最近はインスタで全国の漁港や地方市場の様子を垣間見ることも出来る。便利な世の中になったものです。私は如何に家族の晩餐を盛り上げるか、に注力する令和型の父親像、寿司職人像を追い求めてもいいのかな~と気まぐれに思ったりする今日この頃なのであります。

【まるで市場のような品揃え!優秀過ぎる町の魚屋さん】

というわけで、買ってきました、黒ムツとウマズラハギ

800gオーバー!

変な顔

お世話になったのは春日部のスーパー「TOP」内にある、安定の魚耕さんです。いつもありがとうございます!

www.uoko.co.jp

 

壮観ですな~

水曜日なのになんだかすごい品揃え。ちょっとビビる位です。

マニアックな魚達も

黄ハタ、オオモンハタは寿司店でもめったに扱わない高級魚です。さすがです、魚耕さん!

魚耕さんの売り場の、親切というか行き届いているなと感じるところは、鮮魚それぞれの値札に刺身用とか加熱用、はたまた塩焼きに最適!とか煮つけに!とか記載してあるところではないでしょうか。対面で依頼するとどのような形にも解体してもらえるし、地方の家庭でのサカナ食の推進に凄い貢献していると思います、ホントに。少なくとも我が家は恩恵に与りまくりまくりです!

【黒ムツとウマズラの選び方】

さて、黒ムツとウマズラ、それぞれ5本くらいの中から自分で選んでみましたが我ながらバッチリの目利きでした。

テリテリ

肝プリンプリン

黒ムツは、持ってみて身に張りがあるもの、上からと正面から見て丸(円型)に近い物お腹が柔らかくない物を選びます。ムツなので身は柔らかい物ではありますが、それでもあまりに柔らかい物は避けた方がよいと思います。

ウマズラは難しい。やはり身に張りがあった方が良いのですが死後硬直との区別がつきにくい。頭や尻尾に〆た時の断面があれば身質に透明感があるものが鮮度良し、ですが触った感じだけで選ぶのは迷います。ちょっと魚体を曲げてしなやかなもので、なおかつ身に弾力があるものが良いと思います。

【卸し身の処理と肝ソースの作り方】

卸した身には軽く塩をあてて10~20分おき身をしめます。表面に水滴が浮いてきたらサッと塩を洗い流してペーパーでくるんで水気をよくとります。ペーパーでくるんだ状態で冷蔵庫にいれておけば、脱水もできるし身も締まっていきます。

生でもいけそう

コチラはウマズラの肝です。見た目は生でもいけそうですが、ボイルして、が魚耕さんの推奨なので従います。肝の加熱調理、肝醤油の作り方は色々ありますが以下3つが簡単でしょうか。参考にしてください。

  1. 丸ごとボイルしてからたたいて醤油と併せる
  2. 沸騰させた酒と醤油に入れて、加熱しながら潰して肝醬油をつくる
  3. 生の状態でたたいてから酒、醤油と併せて加熱してゆく

3のたたいてから加熱の方法で。深みをプラスのつもりでバターなんて入れてみたりして。

肝ソース的な

 

【黒ムツは皮つきで食べたい】

ののったムツは、皮目が美味い。なので炙ります。ウチには愛する奥様が所有のお菓子に使うガスバーナーがあるので借りることが出来ますが、無いご家庭はどうすればいいんだろう?ムツの皮はすぐ剝がれるので熱したフライパンだとくっつきそうな予感が…。皮つきで食べるのが目的なら、霜降り(皮目に沸騰したお湯をかけて冷水に落とす)ベターですか。800㌘位の大きめのムツでも皮は薄いので、いずれかの方法で軽く加熱するだけで食感に違和感を感じず美味しく皮ごと食べられると思いますよ~

【ウマズラと炙り黒ムツの盛合せ 肝ソースと共に】

黒ムツを肝ソースで食べても良し。ぽん酢レモン等と肝ソースを併せるも良し。最高のおかず、ツマミになりました~!

 

そういえば、1週間前にブログをアップした翌日にアクセス数の急激な伸びが!おそらくはてなブログさんの中の何かに取り上げられたのでしょう、たくさんの方にアクセスしていただいて有り難い事です。寿司店に勤めながらの記事作成は(私)週一が精一杯。なるべく有意義な記事を、と改めて思った次第です。

今週も美味しかったお魚達に感謝です。

皆様にも幸が訪れますように~~~~

柏市公設卸売市場に初上陸!初めて訪れる地方市場についての考察と感想です!市場にはしっかり土地の色が有るんだな~

2022.05.19㈭行ってきました千葉県柏市

通称「柏市場」

正式名称「柏市公設総合卸売市場」

kashiwa-ichiba.com

早朝ツーリング気持ちよかったー!朝の気温が上がってきたらバイクで行きたいな~とずっと思っていたので、やっと念願が叶いました!

我が町春日部とは国道16号線でつながっていますし、春日部を横断する東武野田線という超ローカル線の一方の終着駅として昔から馴染み深い土地「柏」ですが、卸売市場の存在を知ったのはごく最近。このブログを書き始めて東京以外の土地にある地方市場興味がわいた事がきっかけでした。

個人的に市場というと豊洲・築地の魚市場を思い浮かべ、飲食店オーナーや料理人だけ厳選の魚仕入れに行く、みたいなイメージがありましたが地方市場はさにあらず。寿司や和食・洋食店用のいわうるプロ仕様の品揃え、丸のままの魚体、㎏あたりの値段表記、もしくは値段そのものが付いていないような鮮魚店も勿論ありますが、そうゆう店舗は市場全体の割合からしたらほんの一部。同じ水産棟の中にも、さばいて刺身用に切り身になっている物やシジミ500㌘~円みたいにパック詰めされている物を並べている店舗もあり、見易いし買い易い

買いやすい雰囲気

水産棟の雰囲気は足立市場大宮市場にとても似ています。前述のように鮮魚も見やすいし、立ち止まって見ていてもむやみやたらに話しかけられる事も無い。私の風貌がそうさせるのか警戒して何となく遠巻きに見られている感はあるのですが、こちらから何かを聞くと親切に対応してくれます。おそらくですが、早朝に市場に来るのは大体決まった顔で買い物していくのも同じような人間、話したことは無いけど見たことある人たちばかりなんだと思います。そこへ見たこと無い人間がジロジロと丸のままの魚体をながめていると店側は最初の対応に一瞬迷うんだと思います(笑)そりゃそうだ。何を求めているか解らない人間ほど話しかけずらいものはない。一度でも買い物したり、買わなくても何日か通ったりするとお互い慣れてくるんですけどね。はじめての場所はそんなものでしょう。

関連食品棟

さて、柏市場内には水産棟の他にも色々な建物がありまして、その一つが「関連食品棟」です。公式のHPを覗くとむしろこちらの「関連食品棟」が柏市場のメインの施設なのかもしれません。

陶器屋さん

お肉屋さん

酒屋さん

情報番組などで市場のことを「市民の台所」と呼んだりしますが、柏市場の食品関連棟の雰囲気がそれに近い物があるのかな~という感じ。わが県埼玉の3つの市場、越谷、春日部、大宮とこちら柏市場の一番の違いは、市場と住宅街との距離!ほぼ隣接と言っていい程の住宅地との近さなので、近所のスーパーの感覚で利用している人も多いのではなかろうか?近隣住民の皆さんが羨ましい限りです。

2Lの業務用アイス!

昨今は「業務用」や「プロ仕様」、「卸売り」を謳うスーパーが注目されTVで特集されたりしますが、関連食品棟はガチです。当たり前か。一般のスーパーでは買えない、なんなら店舗をやっていてもメーカーから直接買えない物も、関連食品棟の中にある専門店で普通に購入することが出来る!卸売市場を謳うだけありますね~、さすが。

この日私が購入したのはコチラです↓↓

コショウダイ

マアジ

スミイカ

コショウダイ 0.8㌔ 1500/㌔ 1200円
マアジ 2匹 0.45㌔ 1300/㌔ 585円

スミイカ 0.5㌔ 2600/㌔ 1300円

帰宅して刺身用に仕込んでいたら、アジがあまりにも美味そうでテンションが上がってしまって握り寿司を食べたい欲望が...

結局行きつけの魚耕さんまでバイクを走らせ、マグロ、カツオ、サーモンを買い足し寿司パーティーです。手前味噌ですが、いつかの刺身盛同様全て手を加えた、家レベルを超えた寿司に仕上げてます。それなりに原価もかけたし、当たり前か...

家族が喜んでくれたので全てOKでございます!

この日の魚達も最高に美味しかった~!

皆様にも幸が訪れますように~~~

 

 

 

鮮魚店でよく見るイナダ。割安だけどポテンシャル充分!我が家のオリジナルカルパッチョで彩りも味も店舗級になりました!

2022.05.12㈭ 昨日今日は私の休日が祝福されて大変良い天気。週前半や、なんなら今夜あたりから雨が降ったり肌寒かったりの服装が悩ましい、この時期特有の気候が続いています。GW終盤の土日は特に寒く、思いあまって出した晩酌のお供のリクエストはおでん。「火曜日から仕込んで(自分の休みの)水曜日にちょうど食べ頃になったおでんが食べたい」と妻に言ったら、もう大根が美味しい時期ではないと良い顔せず、それでも水曜日には朝から練り物を炊き始める優しい妻の姿がそこにはありました。感謝しつつちょっと汗ばむくらいの気温の中、愛車の250ccのオートバイと日がな一日戯れていたらどうしてもサッパリとしたお刺身が食べたくなって、買ってきましたカツオイナダ。節操も一貫性もない我儘な自分なのでありました...いいよね家族が喜べば。

ああ初夏っぽい

向かったのはお馴染みの「魚耕」。休市日ですが鮮魚は選べます。翌日には新しい商品と入れ替えたいという思いからか、何となく値段も割安。カツオは背節のみ、イナダは丸のままで共に1㌔くらいの実物が併せて1300円弱!私の休日はどこまでも祝福されているようです。

いい顔

イナダは関東ではブリの幼魚の事です。ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリと大きくなるにつれ出世していくわけですな。基本的には天然のもので、実のところやはり出世前の小さい子たちはあまり重宝されることはなく割安での流通です。季節もピンとこないし脂がのっている訳でもない、寿司屋では今の時期ほぼ使わない魚種でしょうか。同じ系統の魚種ならば1㌔強のシマアジや、1.5~2㌔超えの天然のカンパチなどがお客さんのウケもいい。値段も3~4倍するかも。実際この日も2㌔弱の旨そうなカンパチが4倍の値段で並んでました。それはそれで安いけど、あくまでこの日のメインはおでんであることと、併せてカツオも食べ切りたいから今回はイナダをチョイスです。

綺麗な身

カツオ良いものだったからか、私的にイナダ物足りなさを感じてしまい、現物と共にカルパッチョのリクエストを妻に丸投げです。結果として期待以上の仕上がりに、妻には畏敬の念を抱くばかりでございます。

彩りも素晴らしい!

我が家の絶品オリジナルカルパッチョ、ソースを合わせるために家に常備されているものが中々シブい!

  1. オリーブオイル(普通)
  2. バジリコ(まあまあ普通)
  3. コショウ(普通)
  4. ガーリックチップ(なければ生でも)
  5. ピンクペッパー 彩りと風味に 
  6. 自家製レモンペースト これは中々無い
  7. 自家菜園の浅葱

1~7を合わせて塩味は塩か醤油で。

 

自家製レモンペーストの作り方→

  • ウチで実ったレモン、丸ごとボイルして火を通す。
  • 火が通ったら鍋から取り出してまわりの水分をふき取る
  • 粗熱がとれたら種を取り除きレモンに対して1~2割の重量の砂糖と一緒にミキサーにかける

レモンペーストは日持ちする物なのでたくさん作って常備しておくと色々な料理のバリエーションに使えますね~。ドリンクに入れても良し、調味料に混ぜる、料理自体にちょい足しで味変、等々何でもアリです!

 

カツオはスーパーで売っているものは卸して柵になっているものがほとんど。ラップ越しだと色味もなんとなく良くみえるので、家に帰ってきてパックを開けてみたら期待外れだった…なんてことも私でもたまにあります。先述のイナダ然り、他の日の鮮魚全般そうなんですが、基本的に生魚には全てに塩をあて身をしめて使います。カツオも例外ではありません。特に卸して柵になっている商品はパックの底が出ているモノが多々あり、それは身のたんぱく質同士が緩んで保湿力が落ちてきている状態なわけです。卸し身の表面に塩をあてることでたんぱく質同士が引き締まるので、それ以上の旨みや水分の流失を防ぐことが出来ると思います。なにより身がムッチリ食感になった方がカツオなんかは断然に美味しいと思いますし。

カツオといえば薬味薬味といえば今時期ならミョウガですね~。ミョウガじゃなくても、長ネギ、ワケギ、生姜、ニンニク等思いのままに付け合わせて、ビールと一緒に流し込む~最高の瞬間です。ぽん酢でもアリ。

忘れてはイケない、メインのおでん。いつ食べたっておでんは美味しいし、私の中ではこれ以上お酒のお供に特化した煮物は他に無いと思ってます(ご飯のおかずじゃないっていうのは主婦の逆鱗にふれるらしいです)。

今回の休日も充実の晩酌と家族の晩餐になりました!

皆様にも幸が訪れますように~~~

ショウサイフグでもフグはふぐ!ふぐ唐揚げと絶品フグ雑炊 おうちでも美味しく創れましたよ~

2022.05.04㈬世の中GW真最中。私の休みは変わらず水曜木曜。3年ぶりの行動制限無しのGWということで各地混雑が激しいようで、私の勤める港区界隈もそこに向かう通勤電車内も連休を満喫している人々の熱気、とまではいきませんがコロナ以前を彷彿させる光景が見られます。元気過ぎる子供連れのファミリーや、二人の世界に入りイチャイチャし過ぎカップル、自らの意思で外出してるのに混み過ぎている事にイライラしている高齢者や、どんな状況でもテンションが高いバカ過ぎる田舎の男子中高生等、カオスです。GWはかくあるべきウクライナ情勢、物価高騰や異常な円安など世情には良いニュースばかりではありませんが、今日明日を全力で楽しむことはそのまま人生の楽しみ。それはそれで謳歌することは間違いではない。それどころか一番最優先に考えるべき事なのかもしれない。というわけで今日も私は家族の晩餐と自らの晩酌のために良いものを市場で仕入れて美味しい物を全力で創るのであります。

ムキ正才フグ、と書いてあるんだと思います

2022.04.28㈭行ってきました東京豊洲。この日はGW直前の開市とあって若干のピリピリムード。価格のリサーチはこの日はいいでしょう。みんな高いし品数もすくない。業者も休みに入るから余計な在庫を抱えたくない。GW中の売り物は4~5日前位に前注文の締め切りを設けて当日は最低限の物しか店頭に並ばないのです。目新しい物に出会えたらラッキー位の感覚です。

穂付きのヤングコーンゴールドラッシュ初夏を感じさせる品物がチラホラ。GW明けから自分の勤め先でも初夏メニューにシフトしていこうか~なんて話してます。

この日に購入したのは最初にも写真をのせたショウサイフグの剥き身のパックと、これも剥きの数の子です。

市場用語でしょうか、「ムキ」は。仕入れ用語か。あとに付ける対象の物によって若干意味が違ってくるかな。前述フグに付けば「頭、内臓が除去され皮も剥いてある」状態。一番高価なトラフグの場合は「ムキ」の表記は使わず同じ状態で売っているものは「身欠き(ミガキ)」と表される。数の子に付けば単純に皮が剝いてある状態。赤貝やツブ貝、牡蠣等貝類にも使われ、その場合は殻から外した状態の物。サカナ系でムキの表記はフグだけかな。サカナ系は「ドレス」とかセミドレス」とか使ったりしますがフグだけはムキ表記がありますね。なんでだろ?毒があるとか特殊だからかなぁ。

1㌔の真空パックで8匹分の剥き身が入って1800円なり。私の認識の中では大きいサイズのショウサイフグです。1匹225円。刺身では出せない、加熱用のフグですがお買い得な方ではなかろうか。

一応フグ免許も持っています

チビ二人のリクエストで「フグから揚げ」にします。釣り好きな叔父さんの釣果でフグをもらった時の味が忘れられないんだと。生意気な

扱い的には鶏肉と似てるトコがあります。酒、醤油、おろし生姜の漬け汁に20~30分漬けてから取り出してよく水気を取り、粉(小麦粉or片栗粉)をまぶして中弱火でよく揚げる。

先日購入した白醤油料理酒同量。フグの白さを活かしたいと思って色が付かない漬け地をーと思ったけど揚げ上がりにはどうしても茶色くなります…

少し火が強すぎましたか…。ドンマイ自分、苦くはなかったぞ!

フグ料理の美味しいランキング、1位と2位はから揚げ雑炊です。私の中だけですが。自分で作った「てっさ」「てっちり」も他の魚の「刺身」「鍋」の方が美味しいんだもん。というわけで卸した後のアラで出汁をとって雑炊だけ作ります。

八匹分は中々のアラの量

4人分だけの雑炊のための出汁だと思うとコレは贅沢な使い方だな

  • アラに薄く塩をまぶして15分おく
  • よく塩を洗い流し、水、酒少々、昆布と共に火にかけ沸騰してきたら火を弱めてアクをよくすくい、10~20分煮だす。

良い出汁出た~。👆アクはちゃんとすくいましたよ!

  • 炊きあがっている白米(もしくは事前に炊いて冷めているご飯でも可)を一度水でサッと洗いザル上げしておく。コメのまわりのでんぷんを洗い流す。
  • 出汁に洗ったご飯を入れ火にかけ、醤油、塩、みりんで味をつけ沸騰してきたら溶き卵を流し入れ火を止め蓋をして1~2分おく。

仕上げに万能ねぎをバッとちらして、アツアツをどうぞ~

てっちりの後だとある程度お腹いっぱいだけど、今回はおかずとダイレクト雑炊なので美味しさもひとしおです。私はオツマミとしてもいただきました、贅沢~。

続いて松前漬を仕込みます。購入したのはコチラ。

「川島の松前漬築地場外市場にて元気に営業中の北島商店で売っています。北島商店さんは本当の意味での業務スーパーです。広くはない店内には一般家庭では使わないマニアックな調味料や冷凍食材、乾物や真空された食材等が所狭しと並んでいます。築地場外では今でも数多くの乾物屋さんが営業していて松前漬けの素も色んなメーカーの物があると思いますが、この川島の~はスルメと昆布の質が良いように思っています。そんなに食べ比べた訳じゃないけど、北島商店に並んでいる、というだけで信頼の基準にはなります!

松前漬けの作り方

  • 皮つきの物ならば薄皮を剥く
  • 塩抜きをする 店舗だと水道を流しっぱなしにして短時間で塩抜きしたりしますが、家庭では出来ません!塩抜きの基本的な方法は2つ1つ目は普通に飲めるくらいの塩水に1時間~つけ始めて徐々に塩分濃度を薄くして塩自体の浸透圧の作用で塩を抜いていく方法。2つ目コメの研ぎ汁に3~4時間漬けて塩を抜く方法。2つ目のコメの研ぎ汁を使う方法も実は同じ浸透圧による作用ですが、とぎ汁を使った場合は塩が抜けてから流水にさらす必要が生じます。研ぎ汁のヌカ臭さを抜くためです。この方法はほぼ完全に塩が抜け、全く味のない食感だけの数の子になるので出汁に漬ける場合などは少し塩を戻したりもしますね。いやはや、店舗だと普通にやっていることが文字に表すとこんなにも回りくどいのか…。
  • スルメと昆布をたっぷりの水でザっと洗いザル上げしておく
  • 酒、みりんを同量合わせた物を火にかけアルコール分を飛ばし冷ます
  • 冷ました酒みりんに醤油、砂糖、酢等を足してお好みの漬け地をつくる
  • 水気が切れたスルメ、昆布、塩が抜けた数の子を漬け地に漬ける
  • 1晩以上漬ける

松前漬食べ放題!厚めのビニール袋かジッパー付きの袋で空気を抜きながら揉み込んでゆくと少ない地でもよく漬かりますよ~。

ショウサイフグは美味かったし、松前漬けで次週のツマミも一品出来たー!

今週も充実のお休みでしたね~。

皆様にも幸が訪れますように~~~

豊洲市場に並ぶ訳アリの活〆天然ヒラメ 刺身でイケる?加熱しないとダメ?そもそも訳アリ活〆って何? 


2022.4.21㈭ 行ってきました東京豊洲!この日はリサーチだけでなく、買い物する気満々です!目新しい物やお店で出して喜ばれそうな食材を考えながら市場を歩き回るのも楽しいけど、やはり市場の醍醐味買い物でしょう。野放図に何でもだと私は決められないんで、自分で条件を設定して魚を物色することに。設定した条件は以下

  1. 予算5000円以内
  2. 重量2キロ以下
  3. 家族四人分のメインになる
  4. 二品以上出来る

5000円の上限はだいぶ余裕の設定ですが、四人分二品は中々ハードル高いかも。まあなんとかなるでしょう。

先週に引き続き大きいイカがいたるところに。赤イカ、白イカヤリイカ等3000/㌔を超えてくるイカは高級な食材ではなかろうか。例えばこの赤イカ、わかりやすく1㌔あったとして一杯3300円ですよ,、三千三百円!イカとかタコって魚に比べて安いっていうイメージがありがちですが、最近は魚同様イカ、タコ、エビなんかも国産で鮮度の良いものは価格高騰の一途です。上記赤イカのサイズで3300円は妥当か一時期に比べればむしろ安めかもしれない。

こちらタラバ蟹でございます。4.9㌔‼一杯20000円オーバー!家庭向きじゃあありませんね~。

記録のため気になった価格幅をあげておきます。

サヨリ 4000~5000/㌔ 

ノドグロ 7500~11000/㌔ 大きいサイズ700~800㌘有り

イワシ 900~2000/㌔ 石川物良し

サバ 1200~2800/㌔ 京都物良し

ツブ貝 4500~11000/㌔

なんだか書き起こすのが嫌になるような値段ばかりですね…。ここ1~2か月近所のスーパーマーケットで事済ましていたから余計そう思うんだろうな~。スーパーは企業の組織力と企業努力がすごいんですね。やはり市場は一般向けじゃないのぉ。

私は一般人ではないのでしっかり仕入れはします!

1.5㌔天然活け〆ヒラメでございます!我ながらの仕入れ力。価格は1800/㌔3000円弱での購入です。相場からはかけ離れた激安品ですがモチロン訳アリです。以前から付き合いのあった店舗で購入できたので、訳アリ加減が把握できているのが安心。それでも多少の賭けではありますが…。訳アリ加減は、チョイスレのほぼアガリかけってとこかな。アガリかけでも活け〆は活け〆。活け〆とは水槽で活きて泳がしていたものを包丁で〆て(殺して)血抜きを施したもの。ガリかけとは水槽で活かしておいたが弱ってきてしまった状態。店舗内の水槽を管理している従業員が、弱ってきている活魚をいちはやく〆て店頭に並べたものを、購入できたということです。卸してみると打ち身があって身にが入り込んでいたり、死後硬直がすすんでしまっていたりと寿司屋としてはリスクが多い買物ですが、家庭で食べるのなら問題なし!刺身でいけるとこは生で、生が厳しそうなら加熱してしまえば良いんですもの。

家庭用のまな板に乗りきらないー!このサイズの天然ヒラメを自分たちで食べ切れるのはテンション上がります!ハイシーズンの相場なら、安くても3000/㌔、サイズによっては5000/㌔をこえることもある高級品です。

包丁でウロコをスキ引き(そぎ落とし)

品質は...生食問題なし!一か所指先大に血が入っている部分はほじって取り除き、を薄くまぶして30分、その後氷水30分さらし。

そのまま刺身として食べても大丈夫でしたが、ヒラメといったら昆布〆でしょう。昆布〆のコツは昆布を柔らかく戻し過ぎないことでしょうか。乾燥している昆布が魚の水分を吸収して昆布の旨みと香りを魚に移すのが昆布〆の作用なので、せっかく乾燥している昆布を水や酒などに漬けてふやかし過ぎてしまっては魚の水分を吸収するどころか逆にビチャビチャな仕上がりになってしまう。好みや魚の厚みの違いがありますが、今回のヒラメなら正午に昆布で挟んだものが夕方の6時にはすっかり食べ頃の昆布加減。

赤いのはトマト

実はウロコをスキ引きした黒皮の方の片身には手が付きませんでした。皮を引いた白皮の二柵だけでも四人前の刺身が充分すぎる程引けたので、黒皮の片身は冷凍して後日に加熱して食べようと。活〆の天然ヒラメを加熱か~、贅沢だなぁ、楽しみだな~。

 

訳アリの激安ヒラメ、今回の買い物は大正解でしたー!

 

やっぱり市場は楽しいな~

皆様にも幸が訪れますように~~~

最後まで読んでいただきありがとうございますm(_ _)m

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